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給水管へのステンレスの利用は世界各地域によって異なります。北米では過去25年間、各自治体が様々な成分や構造、形のステンレスを用いて、広範かつ成功的に適用してきました。一方、欧州では、ステンレス管材を飲用水処理、水処理設備などに利用しています。アジアでは、屋内の飲用水ラインや上水道給水システムなどにステンレスが利用されています。
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アメリカのステンレス利用状況
アメリカの一部地域では、相次ぐ人口の増加により水質保全と再利用が極めて重要な課題となっていまるものの、一般的には水資源に恵まれているといえます。フロリダ州を含めたアメリカ南東部地域やカリフォルニア、アリゾナ、ニューメキシコなどの南西部地域の場合には、水質保全問題がより重要な地域で、ピッツバーグ地域の水処理設備のほとんどはステンレスで作られています。
バージニアでは、150 MGDの設備を完全にステンレスパイプに切り替えましたが、これによって使用寿命の延長や維持管理費の削減はもちろん、最少人員による運営が可能となり、稼動費用の低減する効果が得られています。現在、北米大陸では、約100以上の水処理設備がステンレスで施工・利用されています。
図1は、ステンレスで作られたニューヨーク市の水処理設備です。ニューヨーク州では、14年にかけたテストを通じてステンレスの優秀性を確認し、ニューヨーク市マンハッタン島に供給される飲用水用水道管垂直パイプの素材として304/304L鋼を採択しました。また、1993年からは水トンネルの直径1600〜1200
mmの垂直パイプとバルブを304L鋼に切り替えましたが、腐食の発生は数ヶ月間水が止まっていた箇所から、たった一回報告されただけです。ステンレス鋼管は、従来の鋼管に比べ優れた耐食性を持ち、薄くて軽く、連結部を最小化することによって設置時の工事費削減にもつながります。
図2は、従来の鋼管をステンレス鋼に切り替えることで$ 50,000の施工費を削減したマサチューセッツ州タウントン市のPWTP
(portable water treatment plants)で使われたステンレス鋼管パイプです。
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| 水理施設で使われているステンレス鋼管 |
ステンレス鋼で造ったニューヨーク市の水処理施設 |
米マサチューセッツ州タウントン市の水処理施設で使用されているステンレスパイプ |
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欧州のステンレス利用状況
現在、欧州では、ビルや住宅にステンレスパイプを使用するケースが増えています。連結には迅速かつ安全にステンレスパイプをつなぐプレス継手法を利用して、高温・冷却水ライン設備に316Lが使われています。ドイツやスイスでは、水処理のためのコンクリート地下貯水槽の内装材にステンレスを使っているなど、ヨーロッパ全域で飲用水設備へのステンレスの適用が拡大しつつあります。1980年以前までは、チューリッヒ上水処理設備の素材として炭化水素で覆われた鋼管、亜鉛鋼管、被覆炭素鋼などが主に使われていました。ところが、最近では飲用水設備の素材を選定する際、水質を最も重視するため、チューリッヒ上水供給当局では飲用水設備の補修に5億ドルの予算をつぎ込み、主な給水ラインをステンレスに切り替えました。また、スコットランドでは、他の国に比べ水道水にミネラル塩の含有が少ないにもかかわらず、鋼管の腐食や孔食を防ぐため、スコットランド健康保護協会は、高温・冷却水処理システムの素材としてステンレス鋼を採択しています。
日本のステンレス利用状況
東京都水道局では、1980年から、道路に埋設された主管(submain)から各家庭につなぐ給水パイプに直径25mmのステンレス316鋼を使用しはじめ、それ以来、全ての新設個所に316鋼を採択しています。また、ステンレス継手部分は、一般軟鋼材を使用している主管と各家庭の計量器との間で適切な絶縁状態を維持する役割もしています。11年以上経った今でも管内・外の腐食に関する報告はなく、漏水率が著しく低下しました。
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